復刻版「エキゾチックな球面」(野口広)が素晴らしいと言われて、秋の休日を読書にあてる。一気に三分の一を読む。超一流の数学者が丁寧に誠実に書いてくれた本です。自分は正しく読んでいるのか、自分の力量で失礼にあたらないのか読む方も反省しながら必死です。すっかり疲れてぼんやりしていると、10月10日10周年記念公演をした劇団のオムニバス形式のラストの話がまた思い出されました。この1週間何回となく浮かんでくる宇宙人の話。ヤドカリのようなかぶり物をした宇宙人が地球上では歌を言語として刷り込まれ生活をしている。意志の交流は歌。トンチンカンな歌が笑いを誘うけど、真実はしっかり伝わっていく。そして一途な思いが昇華していく。この劇団の劇はぴんと張り詰めてコトンと落とすときの落とし方に「音」がある。ゴトン、ゴットン、ゴン、バン、ドン。リピートの努力。次はどんな音に驚かされるのか、学校演劇部からの10周年。各自が自分の世界を背負いながら、好きなことには一途だよと素晴らしい脚本と素晴らしい劇を見せてくれる。拍手。拍手。元気をもらい私も、エキゾチックな球面の続きを読む。バンドルまでは理解したいと思いヤドカリを背負い必死に歩きます。画像は伊那下神社の神主さんが作っているチェーンソーによる木彫りです。